Beating 第18号
「5分でわかる学習理論講座」
第7回:知識が集まる。それはパズルのように。〜「ジグソーメソッド」
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東京大学大学院 情報学環 ベネッセ先端教育技術学講座「BEAT」
メールマガジン「Beating」第18号 2005年11月25日発行
現在登録者775名
「5分でわかる学習理論講座」第7回:
知識が集まる。それはパズルのように。〜「ジグソーメソッド」
http://www.beatiii.jp/
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みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか?
気づけばもう11月も終わり。街は早くもクリスマス色で溢れかえっていま
すね。12/3開催のBEAT公開研究会は、ちょっと早いクリスマスイベントと
して、コラボ企画(!)で行います。
企業内教育の分野で先進的な教材を企画・開発なさっている産業能率大学と、
BEATが手をむすび、
「Aクラス人材を育成せよ:企業eラーニングの現在」
といテーマで実施します。
今年を締めくくる研究会、みなさんぜひお集まりください。
では、Beating第18号のスタートです!
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┃★CONTENTS★
┃■1. 特集:2005年度Beating特集「5分でわかる学習理論講座」
┃ 第7回:知識が集まる。それはパズルのように。
┃ 〜「ジグソーメソッド」
┃
┃■2. 【お知らせ】公開研究会「BEAT Seminar」2005年度第9回:
┃ 12/3(土)開催!
┃
┃■3. 「BEAT研究 Who's Who」
┃ 〜BEAT研究者の素顔と、オススメWebサイトのご紹介
┃
┃■4. 編集後記
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■1. 特集:2005年度Beating特集「5分でわかる学習理論講座」
第7回:知識が集まる。それはパズルのように。
〜「ジグソーメソッド」
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今年度のBeatingでは、BEATの研究をより理解していただくために、背景と
なっているさまざまな学習に関する理論を、1年間でみなさんとともに学ぶ
ことを目的とした「5分でわかる学習理論講座」を開講しています。
1カ月にひとつずつすぐに応用可能な理論・方法を中心に、情報技術を用い
た学習環境に関する注目理論・キーワードについて解説していきます。
「なにそれ?ハツミミ?」という方も、「なんか聞いたことはあるけど…」
という方も、「すでに知ってるゾ!」という方も、それぞれにきっと新し
い発見があるはずです。
さて、本講座も今回で7回目。内容は理論の解説から、具体的な方法論の紹
介に移行してきました。前半は理論の解説が続いたので、
「なんだよ、すぐに使えないじゃん。」
と思った方も多かったかもしれません・・・。
しかし、理論をしっかり踏まえた上で、具体的な方法論を見ていくと、有用
な方法論は理論の蓄積により導かれていることがご理解いただけるんじゃな
いかと思います。有能なスポーツ選手であればあるほど、基礎体力がしっか
りしているといわれるのと同じように。
本講座のバックナンバーは、以下から参照できます。
http://www.beatiii.jp/beating/
毎回の新しい記事を見ながら、少し気になるものがありましたら、随時バッ
クナンバーに戻ってみてください。そうすると、また違った見方で、理論と
接することができるかもしれません。
さて、今回は「ジグソーメソッド」を紹介します。どんな方法論でしょうか。
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知識が集まる。それはパズルのように。〜「ジグソーメソッド」
「知識が集まる。それはパズルのように。」
さて、今回はちょっとキザめな台詞からスタートしました。今回扱うのは
「ジグソーメソッド」についてです。「なにそれ?ハツミミ!」と思う方が
多いかもしれませんね。
でも「ジグソー」という言葉自体にはみなさんなじみがあるのではないでし
ょうか。たとえば「ジグソーパズル」だったら、みなさんご存知ですよね。
今回ご紹介するジグソーメソッドについても、だいたいそのイメージをも
っていただいてかまいません。
ジグソーパズルでは、ひとつの絵がバラバラのピースにしてあり、それをも
う一度完成させるというものですが、「ジグソーメソッド」では、教師がひ
とつの単元を学習テーマごとに分割し、それを生徒たちが協力して、もう
一度完成させるというものなのです。
そして、このバラバラになった単元を生徒たちが協力して「元に戻す」
というところにポイントがあります。
最初に「知識が集まる」と書きましたが、ふつうのパズルと違い、学習では、
単に知識がパズルのように合わさるのではありません。ひとつひとつのピー
スを合わせようとするたびに、ピース同士がさまざまなインタラクションを
起こし、変容します。このように、ピースを合わせようとするたびに、互い
が変質し合う、つまり、「学習が起こっていく」ための環境を作るのが
「ジグソーメソッド」なのです。
それでは今回は「ジグソーメソッド」について、具体的なやり方をご紹介し
ながら、期待される学習効果について説明していきたいと思います。
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●人種融合政策としてのジグソーメソッド
今回私たちは、「ジグソーメソッド」を協調学習を実現する方法としてご紹
介していますが、もともとは、アロンソンという社会心理学者が、1970年代
に盛んだった人種融合政策にあわせ、実践した方略でした。
この時代は、白人と黒人の子供たちが強制的に同じ学校に混在させられたた
めに、さまざまな衝突が起こりました。衝突の起こる主な原因は、同じ人種
同士が固まってグループを作り合うことでした。そこで、考えられたのが
「ジグソーメソッド」です。
同じグループの人だけでなく、さまざまな人と協力しなくてはいけない問題
を用意し、そこで互いの理解を深め合おうとさせたのです。
このように、もともとは人種融合政策の一環として開発されたのですが、
その「互いが協力せざる得ない構造」や「教え合いを促すやり方」に、学習
の効果として注目が集まり、その学習効果についての研究が行われるように
なったのです。
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●織田信長で学ぶ「ジグソーメソッド」
それでは具体的な説明に入っていきましょう。「ジグソーメソッド」とは
基本的に、講義形式ではなく、5、6人のグループ形式で行う学習法なので
すが、ポイントとなるのは、
・グループのメンバーが互いに、「自分しか知らない情報」を持っていること
・全員が協力して初めて全体像が見えること
があげられます。普通、グループで学習を行う場合は、みんなで同じ文章を
読んで話し合うなどということをしますが、「ジグソーメソッド」の場合は、
ひとつの単元をいくつかの項目に分けてしまい、それをグループのメンバー
が「それぞれ1つずつ」担当します。
つまり、自分が担当するのは、「1つの項目」だけで、他の項目の内容に
ついては、自分は全く知らないし、自分の項目についても、他のメンバーは
知らないという状況を作るのです。
それでは具体的な例を織り交ぜながら説明いたしましょう。
今回は「織田信長を学ぶ」という題材をもとに説明したいと思います。
例えば、今回であれば「織田信長を学ぶ」という単元を「信長の行った戦い」
「信長の政策」、「信長と文化」というように、いくつかの項目に分けてし
まいます。
グループのメンバーはそれぞれ1つの項目を担当します。例えば、同じグ
ループでも、太郎君は「信長が行った戦い」担当で、次郎君は「信長の政策」
担当という具合です。
こうすると、太郎君は「信長が行った戦い」についてはよく知っていますが、
「信長の政策」についてはまったく知りません。一方で、次郎君や他のグル
ープのメンバーが「信長が行った戦い」について知りたかったら、太郎君に
教えてもらうしかありません。
このように、「ジグソーメソッド」による活動は互いの持っている知識のか
けら(ピース)を集めなくては、全体像が作れないという構造をしています。
グループのメンバーが、それぞれ、「信長の行った戦い」、「信長の政策」、
「信長と文化」ということを学習し、教え合うことによって、初めて
「織田信長」について理解できるという構造になっているわけです。
だいたいイメージをつかんでいただけたでしょうか。
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●「ジグソーメソッド」の学習効果
先ほどまでは、「ジグソーメソッド」のやり方について具体例を交えなが
ら説明してきました。それではなぜ「ジグソーメソッド」は学習の方法とし
て注目されるのでしょうか。
まずポイントになるのは、グループで話し合うことを自然に引き起こしうる
という「構造」であるということがいえます。グループで学習を行わせたい
と思っても、なかなか難しいということをみなさん経験的にご存知ではない
でしょうか。
例えば、そもそも議論にならなかったり、一部の人しか参加しなかったりと
いうことです。「ジグソーメソッド」では、互いの情報を出し合うことが必
然であるため、こういった状況を起こりにくくする役割があります。こうし
た点でまず「ジグソーメソッド」の特徴をひとつあげることができます。
次に、みなさんがもっとも気になるであろう学習効果、つまり「ジグソーメ
ソッドを使うとどういう学習が起こるのよ?」という点について説明して
いきましょう。
「ジグソーメソッド」では以下のような活動が期待されています。
・他者に説明することで、自分の考えをはっきりさせる
・他者の考えをできるだけ正確に理解して自分の知識を増やす
・自分の考え方と人の考え方を比較して、それらを統合する
先ほどの「織田信長」の例で考えるなら、
「桶狭間の戦いについてちゃんとわかっていると思ったけど、人に説明して
みるとわかっていないことが多いなあ」
「なるほど。そういう戦いがあったから、この政策につながっているんだな」
というようなことです。今回の講座の最初で、「ジグソーメソッド」のポイ
ントは、「知識を重ね合わせようとするときに起こる変容である」という話
をしましたが、それがまさにここの部分です。
グループのメンバーは互いの知識を教え合ったり、聞いたり、結びつけたり
することによって、より深いレベルでの学習をしていくのです。
実際に、大学生の「第2言語習得」の授業で、「ジグソーメソッドを取り入
れたグループ」と「そうでないグループ」での学習効果の比較を行った
実
践があるのですが、そこで明らかになったのは「高次の認知能力の差」で
した。
具体的にいいますと、テストの点数についてはあまり差がでなかったのです
が、「文章を批判的に解釈する能力」などにおいては、「ジグソーメソッド」
を用いたグループのほうが成績が良かったのです。
このように、「ジグソーメソッド」は、他者とのインタラクションを適切に
引き起こすための環境をつくり、また、講義形式や普通のグループ学習とは
違った、より深いレベルでの学びを支援するひとつの方法として注目される
のです。
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●まとめ
今回は、協調的な学習を実現する方法として、「ジグソーメソッド」につい
て説明しました。
「ジグソーメソッド」では、ひとつの単元を分割し、グループのメンバーが
それぞれ違うテーマを学習します。そして、自分が学習したことを、それを
知らない他者に説明することで、自分の理解を確かめたり、自分の考えと他
者の意見を統合しながら、学習を深めていくのです。
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●参考文献・URL
「ジグソーメソッド」公式サイト
http://www.jigsaw.org/
『子ども主体の授業をつくるー授業づくりの視点と方法ー』
吉崎静夫(著) ぎょうせい
【ご購入したい場合はコチラ】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4324052867/
『ジグソー学級—生徒と教師の心を開く協同学習法の教え方と学び方』
エリオット・アロンソン(著)松山安雄(訳) 原書房
【ご購入したい場合はコチラ】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4562017007/
『ジグソー学習入門—驚異の効果を授業に入れる24例』
筒井昌博(著) 明治図書出版
【ご購入したい場合はコチラ】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4182119185/
(特集記事協力:
松河秀哉/大阪大学大学教育実践センター教育交流部門 助手
舘野泰一/青山学院大学文学部教育学科 4年)
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今回のジグソーメソッドも、前回の相互教授法と同じく、他者とのインタラ
クションを通して学習することを具体的に実践する方法のひとつです。
学習環境をデザインする上で、こういった方法を実践に組み込んでみるとい
うのはいかがでしょうか。
次回は、「アンカードインストラクション」を取り上げます。むむむ…、
また何やら聞き慣れないカタカナが並んでいる・・・?
さて、どんな方法論でしょうか?
信長の次は秀吉の登場ですかね??? お楽しみにどうぞ。
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ここで、この講座をよりよく理解するための、課題図書ともいうべき一冊
をご紹介しておきます。
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『「未来の学び」をデザインする』
美馬のゆり・山内祐平(著) 東京大学出版会
http://www.utp.or.jp/shelf/200504/053078.html
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特に、巻末の参考文献リストは、これからこの講座で紹介していくさまざま
な学習理論の参考図書がよくまとまっています。
では、「5分でわかる学習理論講座」次号もどうぞお楽しみに!
ご感想・ご意見もお待ちしております。
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■2.【お知らせ】公開研究会「BEAT Seminar」第9回:
12/3(土)開催のご案内
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2005年12月3日(土)、「BEAT」では、2005年度第9回目の公開研究会を
開催します!
「BEAT」の研究内容や、教育に関するIT技術利用に関する最新動向などを
テーマにした公開研究会です。開催情報は、今後も公式Webサイト、メール
マガジン「Beating」でご案内を差し上げます。
2005年度の公開研究会は、「デジタル教材の系譜・学びを支えるテクノロ
ジー」と題し、古今東西のデジタル教材をレビューすることによって、みな
さまと一緒に教育を支える新しい人工物の姿を考えていきます。
この公開研究会でレビューした教材を中心に、来年次のような本の出版を予
定しています。
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「デジタル教材の系譜・学びを支えるテクノロジー」(仮称)
2006年春出版予定
ベネッセ先端教育技術学講座(編著)
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第9回となる12月のBEAT公開研究会は、コラボ企画です!
企業内教育の分野で先進的な教材を企画・開発なさっている産業能率大学と、
BEATが手をむすび、
「Aクラス人材を育成せよ:企業eラーニングの現在」
といテーマを設定します。
当日は、株式会社デンソー様、また某コンビニエンスストアの事例を紹介す
る一方で、それに関係する学習理論を研究者が解説します。
—————————【第9回 公開研究会 概要】————————————
●テーマ
「デジタル教材の系譜・学びを支えるテクノロジー」
第9回:「Aクラス人材を育成せよ:企業eラーニングの現在」
●日時
2005年12月3日(土曜日) 午後2時〜午後5時
●場所
東京大学 本郷キャンパス 情報学環暫定ANNEX 2F教室
http://www.beatiii.jp/images/sem17-map.gif
●定員
50名(お早めにお申し込みください)
●参加方法
参加希望の方は、BEAT Webサイト
http://www.beatiii.jp/seminar/
にて、ご登録をお願いいたします。
●参加費
無料
●内容:
「教育学のヘレンケラー:企業eラーニング研究序説」
中原淳(東京大学)
「株式会社デンソー様における
異文化コミュニケーション教材の開発(仮題)」
上村 浩司氏(株式会社デンソー)(依頼中)
研究者からのコメントと解説(未定)&質疑
「ロールプレイング型eラーニング教材の開発」
某コンビニのスーパーバイザー養成教材
川口 啓氏(産業能率大学)
研究者からのコメントと解説(未定)&質疑
「企業eラーニングの現在・過去・未来」
古賀暁彦氏(産業能率大学)
休憩
ディスカッション
懇親会(公開研究会終了後)
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■3. 「BEAT研究 Who's Who」
〜BEAT研究者の素顔と、オススメWebサイトのご紹介
今回は・・・BEATアソシエイツ・
お茶の水女子大学 子ども発達教育研究センター講師 宗我部義則先生
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このコーナーでは、みなさんにぜひ、個性あふれるBEATメンバーたちをよ
く知ってもらいたいと考え、BEATメンバーたちがそれぞれ自己紹介をして
いきます。
BEATメンバーって誰のこと?という方はコチラ:
BEAT Webサイトメンバーページ
http://www.beatiii.jp/members.html
さらに、自己紹介だけでは物足りないぞ、という欲張りなみなさんのために、
普段の研究・興味・関心をベースに、研究を行う際や資料を検索するときに
役立つサイト、または必ず毎日目を通すサイト、情報ネタとして利用してい
るサイトなど、オススメWebサイトを紹介していただきます。
第5回目となる今回は、BEATアソシエイツで、お茶の水女子大学 子ども発達
教育研究センター講師 宗我部義則先生に、自己紹介とオススメWebサイト
をご紹介していただきました。
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●自己紹介
初めまして。宗我部義則と申します。お茶の水女子大学附属中学校から、
お茶大の子ども発達教育研究センターに期限付き講師(専任)として出向して
3年目。来年度は附属にもどることになっています。
専門は、中学校国語教育。主に音声言語教育の実践研究に取り組んできまし
た。コミュニケーションの媒としてのメディアという視点で、インターネッ
トやケータイなどの新しい環境・ツールも積極的に取り入れて国語の授業を
しています。子ども発達教育研究センターでは、授業研究や教師の力量形成
の研究を中心に取り組んでいます。
BEATでは、KIDSケータイプロジェクトのお茶の水女子大学附属小学校にお
ける活用研究のサポートを担当しています。
自転車ツーキニストにして、REDSサポーター。どうぞよろしくお願いいた
します。
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■「オススメWebサイト」の紹介
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・文部科学省
http://www.mext.go.jp
・中教審議事録
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/index.htm
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今、お茶大附属が幼小中12年一貫による教育課程開発研究を、研究指定校と
して取り組んでいます。トップのトピックスとともに、中教審の議事録は、
個別の議論への賛否はそれぞれですが、今後10年の教育のあり方を予測した
り探ったりする上で頻繁にチェックしています。
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宗我部先生ありがとうございました。
●次回の担当者をご紹介します!
次回の担当は、古田先生@特定非営利活動法人 ガリレオ工房 副理事長です。
「おやこdeサイエンス」プロジェクトのカリキュラム・ワークショップ制作
を担当いただいている古田先生は、子どもに理科を楽しく学ばせることにつ
いて非常に大きな情熱をお持ちの、素敵な科学者さんです。
いかにも科学者!というスタイルとキャラクターが、みなさんを惹きつけて
止まないともっぱらの評判です。どうぞお楽しみに!
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■4. 編集後記
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最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
Beating第18号はいかがでしたでしょうか。
ふと何気なく手にした本の中に、ハッとさせられる一節を見つけることがあ
ります。この間、出張の際に、移動時間のヒマつぶしに買ったミステリ小説
の中でこんな一節に出会いました。
「問題を解くことがその人間の能力ではない。人間の本当の能力とは、問題
を作ること。何が問題なのかを発見することだ。
(中略)
試験で問題を出すという行為は、解答者を試すものではない。試験で問われ
ているのは、問題提出者の方である。どれだけの人間が、そのことに気がつ
いているだろう。」
(『冷たい密室と博士たち』森博嗣(著)講談社文庫)
私たちは今まで、テストの点数が高ければ、よく勉強した、よく学んだ、
頭がイイと判断し・されることに慣れてきました。もちろんそれはひとつの
明確な評価基準です。でも、それはひとつであって唯一ではない。
「5分でわかる学習理論講座」でこれまで紹介した理論を導いてきた研究者
たちは、ずっと前からこのことに疑問を持ち、研究を重ねてきたのだと思い
ます。
ものすごく大雑把であることを覚悟していうと、BEATは「学び」を研究す
るプロジェクトです。小説の一節では、「どれだけの人間が、そのことに気
がついているだろう。」というように「開いた」結びが許されますが、研究
プロジェクトである以上、私たちBEATにはそれは許されません。
「どれだけの人たちに、そのことに気づいてもらえるだろう。」
そして実際に、
「これだけの人たちの気づきを得ることができました。」
という明確な回答が必要とされています。それには茨の道しかないのかもし
れませんが、みなさんとともに一歩ずつ進んでいきたいと思います。
いつになくシビアなはなしになりましたが、本格的な冬を迎えつつあるこの
空気が、こんな気持ちを想起させたのかもしれません。
次号は、2005年をしめくくる号になります。クリスマス・お正月と気分を
盛り上げて参りましょう。次号のBeatingもお楽しみにどうぞ。
「Beating」編集担当
八重樫 文
kazaru@beatiii.jp
-------次回発行は12月第4週頃の予定です。
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ご登録先は、ベネッセ先端教育技術学講座になります。ご登録にあたって、
お知らせいただいたお名前・メールアドレスなどの個人情報は、ベネッセ先
端教育技術学講座にて、「Beating」からのお知らせのためだけに使用いた
します。また、ご本人の同意なく、第三者に提供することはございません。
「Beating」はお申し込みをいただいた方々に配信しています。
無断転載をご遠慮いただいておりますので、転載を希望される場合はご連絡
ください。
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http://www.beatiii.jp/beating/
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「Beating」編集担当
八重樫 文
(福山大学 人間文化学部 人間文化学科
メディアコミュニケーションコース 専任講師)
kazaru@beatiii.jp
□「BEAT」公式Webサイト
http://www.beatiii.jp/
□発行
東京大学大学院 情報学環 ベネッセ先端教育技術学講座「BEAT」
Copyright(c) 2005. Interfaculty Initiative in information Studies,
The University of Tokyo. All Rights Reserved.
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