Beating 第33号
2006年度Beating特集「5分でわかる学習プロジェクト講座」
第11回:スキマ時間になりきってーモバイルラーニング新世紀ー 〜『なりきり English 』
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東京大学大学院 情報学環 ベネッセ先端教育技術学講座「BEAT」
メールマガジン「Beating」第33号 2007年2月27日発行
現在登録者1308名
2006年度Beating特集「5分でわかる学習プロジェクト講座」
第11回:スキマ時間になりきってーモバイルラーニング新世紀ー
〜『なりきり English 』
http://www.beatiii.jp/
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こんにちは!
みなさん、いかがお過ごしですか?2月ももうすぐ終わり、そこはかとなく春
を感じる日がでてきました。とはいえ、花粉症の方は、ポカポカ陽気を郊外で
満喫することの出来ないジレンマを感じていらっしゃるのではないでしょうか。
まぁそんな時は焦らず騒がず、Beatingをゆっくり満喫してください!
それでは、2006年度Beating第33号のスタートです!
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┃★CONTENTS★
┃■1. 特集:2006年度Beating特集「5分でわかる学習プロジェクト講座」
┃ 第11回:スキマ時間になりきってーモバイルラーニング新世紀ー
┃ 〜『なりきり English 』
┃
┃■2. 【お知らせその1】公開研究会「BEAT Seminar」2006年度第9回:
┃ 「BEAT 2006年度研究成果報告会」〜3/24(土)開催!
┃
┃■3. 編集後記
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■1. 特集:2006年度Beating特集「5分でわかる学習プロジェクト講座」
第11回:スキマ時間になりきってーモバイルラーニング新世紀ー
〜『なりきり English 』
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今年度のBeatingでは、BEATの研究をより理解していただくため、Beatingで昨
年度までに見てきた学習理論を土壌に、世界各地で花開いている学習プロジェ
クトを、1年を通じてみなさんに紹介していく講座を開講いたします。
昨年度のBeatingバックナンバー
http://www.beatiii.jp/beating/index.html
「◯◯理論とは言うけれど、いまいち具体的なイメージがわかないなあ…」
「どうやったら教室や学びの場に実際に使えるのだろう?」そんな声にお答え
するべく、今年度のBeatingでは古今東西学習プロジェクトの"いま"を、
みなさんにお届けしていきます。
歴史的プロジェクトから最新の動向までを追ってきた特集記事も、残すところ
後1回となりました。今回は総まとめということで、これからの学習プロジェ
クトの動向を占うべく、Beatingのお膝元,BEATの成果をご報告したいと思いま
す!
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第11回:”スキマ時間になりきってーモバイルラーニング新世紀ー”
プロジェクト名:なりきりEnglish!
国・発足年 :日本・2006年
代表者 :中原淳他
所属 :東京大学、ベネッセ先端教育技術学講座
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■いつの時代も「英語」はちょっと…
あなたは英語、できますか? 「英語なんて、大したことないよ」と言えるあ
なた、素晴らしいですよね。かくいう私は、某英会話のCMではないですが、旅
行先ではパンの注文ひとつにもしどろもどろ、英語で電話がかかってこようも
のなら、無言で「保留」ボタンを押してしまいます。そんな中で、英語を学び
たい! という要求は増え続けているのです。
ところが、体系的に英語を教えてくれる大学や専門学校などの教育機関で学ん
でいるのでもなければ、社会人にとって英語学習の壁は、越えるにはなかなか
高いものです。さらに、国際化が進む昨今、経営者側にとっても、社員の英語
の能力向上は不可欠な要素になってきています。それはわかっちゃいるんだけ
ど…。そうです、なかなかできるものでもありませんよね。そもそも日々の仕
事をこなす中で、空けられる時間がどれくらいあるでしょうか。だいたい、が
んばって英語の教科書を手に取ってみても、なんだか聞いたことのあるような、
でも今イチ実感のわかないシチュエーションばかり並んでいて、どうも長続き
しない…
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■学習者の文脈に合わせ、スキマ時間を利用する!
こんな状況の中、BEAT(ベネッセ先端教育技術学講座)の中原淳助教授らが開
発した英語リスニング教材が、“なりきりEnglish!”です。
“なりきりEnglish!”には、3つの大きな特徴があります。一つめは、携帯電
話を使ったモバイル・ラーニングにより、忙しい社会人の方に、スキマ時間を
利用した英語リスニング学習を提供すること。二つめは、利用者にとってリア
ルに実感できる文脈からリスニングスキットを作り上げ、より効果的な教材を
提供すること。そして三つめは、近年の研究成果に基づいたリスニング・プロ
グラムを作り上げることで、効果的なリスニング方法の修得を可能にすること。
いったいどんなものができあがったのか、ぜひ、今年度3月24日に行われる
本年度のBEAT成果報告会にお越しください! …と、言いたいところですが、
Beating購読者の皆様には一足早くこのプロジェクトの概要をお届けしたいと
思います。
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■「キミさ、ちょっと韓国行ってきてくれない?」
本年度行われた“なりきりEnglish!”の実証実験では、ベネッセの社員を対象
とし、WILLCOMのPDA型携帯端末である「W-ZERO3」を用いて、韓国出張をテー
マにしたプログラムが実施されました。
“なりきりEnglish!”参加者はまず、
初日のワークショップで、大型スクリーン上に映し出された上司からメッセー
ジを受け取ります。
「韓国には“英語村”という、英語だけを使って生活をする教育施設があるら
しい。今後のベネッセの英語事業の展開をにらんで、英語村の視察に行ってき
てくれないか」
“なりきりEnglish!”のプログラムは、朝のメールから始まります。一日の目
標やおためしリスニングをこなす中で、語句のチェック、大意の把握などの問
題を解いていきます。夜には総復習として詳細な聞き取りテストや、文法問題
などをこなします。
なりきって韓国出張をこなす参加者は、英語村の概要をマネージャーから説明
され、韓国教育省の行政官へのヒアリング、韓国の英語事情を探るための、
子どもを持つ保護者へのインタビューなどを経験する中で、英語リスニングの
学習を進めていきます。
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■モバイルラーニング新世紀へ
今回の実証実験は、1週間という短い期間であったのにもかかわらず、その成
果には目を見張るものがありました。“なりきりEnglish!”の参加者は、目標
であった「リスニング能力の向上」「自社に関わる英語表現の獲得」「自社の
事業内容の英語による説明」のすべての要素で向上が見られたという結果が得
られています。
さらには、英語に対する不安や恐怖を表す指標である「英語不安」についても、
“なりきりEnglish!”に参加した後、不安が和らげられた、というデータが得
られています。きたる3月24日のBEAT成果報告会ではより詳しい報告があり
ますので、ぜひご自身で確認していただければと思います。
中原淳助教授はこう話しています。「PCがWindows3.1からXPに代わり、通信環
境が電話回線から光ファイバーに変わっていったように、現在のモバイル端末
の性能は、これから先、劇的に進歩する可能性を秘めています。物心ついた頃
から携帯を使用している平成生まれが、今や大学生へと成長しています。技術
的な進歩を背景に、ユーザにとってもっとも身近なデバイスとしての携帯端末
を使用した学習、モバイルラーニングはこれから先の学習を占う上で、もっと
も重要な分野の一つであることに疑いようはないでしょう。BEATが切り開くこ
れからのモバイルラーニング新世紀に、是非ご期待ください。」
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●参考URL
BEAT
http://www.beatiii.jp/
(特集記事協力:
三宅正樹/東京大学 大学院 学際情報学府 修士1年
平野智紀/東京大学 大学院 学際情報学府 修士1年)
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今号での『なりきりEnglish』の紹介、お分かりいただけましたでしょうか。
Beatingで知ってもっと学びたくなった、という方のために参考図書も充実さ
せていく予定です。どうぞご期待ください。
では、「5分でわかる学習プロジェクト講座」次号もどうぞお楽しみに!
ご意見・ご感想もお待ちしております。
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■2. 【お知らせその1】公開研究会「BEAT Seminar」2006年度第9回:
「BEAT 2006年度研究成果報告会」〜3/24(土)開催!
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「BEAT 2006年度研究成果報告会」開催について
〜モバイル・ユビキタス技術と学習環境:BEAT3年間の研究を総括する〜
東京大学情報学環・ベネッセ先端教育技術学講座(BEAT)では、携帯電話など
のモバイル・ユビキタス技術と学習と結びつけ、新しい利用法を探るプロジェ
クト研究を展開してきました。
このたび、BEATの3年にわたる研究をご理解いただくことを目的として、研究
成果報告会を3月24日(土)に開催いたします。
特に、2006年度に展開されたプロジェクト「なりきりEnglish」と「学習ナビ
ゲータ」については、この成果報告会で初めて研究成果を公開いたします。
年度末ご多用の折とは存じますが、ぜひご予定に加えていただき、ご参加くだ
さいますよう、よろしくお願いいたします。
-----------------------【プログラムのハイライト】-----------------------
●「親子で食育」プロジェクト成果報告●
総務省ユビキタスラーニング推進協議会の実証実験として、イオン北戸田店で
実施された携帯電話を用いた「親子で食育」プロジェクトについて報告します。
●「なりきりEnglish」プロジェクト成果報告●
社会人が英語を利用する文脈にあわせたモバイル英語学習教材
「なりきりEnglish」の開発と試行実験について報告します。
(東京大学、ベネッセコーポレーション、スパイスワークスの共同研究)
●「学習ナビゲータ」プロジェクト成果報告●
学習者にとって最も適切な「学習の方法」を提案する高校生向け
ウェブサービス「学習ナビゲータ」の開発と試行実験について報告します。
(東京大学とベネッセコーポレーションの共同研究)
—————————【2006年度 第9回 公開研究会 概要】————————
●主催:
東京大学大学院 情報学環 ベネッセ先端教育技術学講座(BEAT)
http://www.beatiii.jp/
●日時:
2007年3月24日(土) 午後1時より午後5時まで
●場所:
東京大学 本郷キャンパス 一条ホール(弥生講堂内)
http://beatiii.jp/seminar/seminar-map29.pdf
●定員:
200名(参加費無料)
このところBEATセミナーは満員が続いています。
キャンセル時には、他の方に席をお譲りしますので、
恐れ入りますが、sato@beatiii.jpまでご連絡ください。
■プログラム
1.BEAT3年間の活動
BEATフェロー/東京大学助教授 山内 祐平
2.「親子で食育」プロジェクト成果報告
NTTドコモ 川上 太一
BEATコーディネータ/ベネッセコーポレーション 和気 竜也
BEATコーディネータ/ベネッセコーポレーション 中野 真依
3.「なりきりEnglish」プロジェクト成果報告
BEATフェロー/東京大学助教授 中原 淳
BEAT 客員助手 山田 政寛
国際交流基金 島田 徳子
BEAT アソシエイツ 北村 智
4.「学習ナビゲータ」プロジェクト成果報告
BEATフェロー/東京大学助教授 山内 祐平
BEAT 客員助手 松河 秀哉
BEAT アソシエイツ 北村 智
5.フロアディスカッション&質疑応答
6.NEXT BEAT-次の3年間に向けて
BEATフェロー/東京大学助教授 山内 祐平
■参加方法
参加費は無料です。
BEAT Webサイト
http://www.beatiii.jp/seminar/
にて、ご登録をお願いいたします。
※終了後、懇親会を開催します。カジュアルな会で、発表者と参加者が交流
できるものですので、ぜひご参加ください。
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■3. 編集後記
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
子どもが風邪を引くと、私はまず、食生活についての反省をしてしまいます。
ビタミン不足か、バランスが悪かったのか・・・特にこの時期、”ウィルス&
風邪菌に負けない身体作り”は親にとって大きな課題です。
折りしも先日「親子で食育」プロジェクトの実証実験が行われました。子ども
自身が興味を持ち、食についての知識を得ていくことをテーマにしたイベント
に多くの子供連れの家族が参加下さったようです。健康な身体を作るたには、
子ども自ら主体的に学び、努力していくことも大切なんですね。
(詳細は「BEAT 2006年度研究成果報告会」で報告があります。お楽しみに!)
「いただきます。」という言葉には、「命をいただきます。」という意味も含
まれているそうです。大切な命を摂取して生かされているのですから、無頓着
にならず、子ども自ら積極的にエネルギー溢れる大地の恵みやパワーをバンバ
ン吸収して強い身体を作ると同時に、感謝の気持ちを持つ心も育てていって欲
しいと思います。
次号Beatingもお楽しみに。
「Beating」編集担当
佐藤 朝美
satomo@beatiii.jp
-------次回発行は3月第4週頃の予定です。
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「Beating」編集担当
佐藤 朝美(東京大学大学院 学際情報学府 山内祐平研究室 修士課程2年)
satomo@beatiii.jp
□「BEAT」公式Webサイト
http://www.beatiii.jp/
□発行
東京大学大学院 情報学環 ベネッセ先端教育技術学講座「BEAT」
Copyright(c) 2007. Interfaculty Initiative in information Studies,
The University of Tokyo. All Rights Reserved.
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