Beating 第31号
2006年度Beating特集「5分でわかる学習プロジェクト講座」
第9回:学習科学の基礎を目指す〜『LearnLab』
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東京大学大学院 情報学環 ベネッセ先端教育技術学講座「BEAT」
メールマガジン「Beating」第31号 2006年12月26日発行
現在登録者1257名
2006年度Beating特集「5分でわかる学習プロジェクト講座」
第9回:学習科学の基礎を目指す〜『LearnLab』
http://www.beatiii.jp/
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皆さまこんにちは。
クリスマスが終わったと思ったらお正月の準備と慌しさが増す季節ですね。
今年も残すところあとわずか!忙しい時期ですが、既に冬休みに入った方も
まだまだ入れない方も、ちょっとばかり手を休め、今年最後のBeatingをお楽
しみ下さい。
それでは、2006年度Beating第31号のスタートです!
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┃★CONTENTS★
┃■1. 特集:2006年度Beating特集「5分でわかる学習プロジェクト講座」
┃ 第9回:学習科学の基礎を目指す〜『LearnLab』
┃
┃■2. 【お知らせその1】公開研究会「BEAT Seminar」2006年度第8回:
┃ 〜1/13(土)開催!
┃
┃■3. 【お知らせその2】2006年度第7回公開研究会「BEAT Seminar」
┃ Webサイトのご案内
┃
┃■4. 編集後記
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■1. 特集:2006年度Beating特集「5分でわかる学習プロジェクト講座」
第9回:学習科学の基礎を目指す〜『LearnLab』
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今年度のBeatingでは、BEATの研究をより理解していただくため、Beatingで昨
年度までに見てきた学習理論を土壌に、世界各地で花開いている学習プロジェ
クトを、1年を通じてみなさんに紹介していく講座を開講いたします。
昨年度のBeatingバックナンバー
http://www.beatiii.jp/beating/index.html
「◯◯理論とは言うけれど、いまいち具体的なイメージがわかないなあ…」
「どうやったら教室や学びの場に実際に使えるのだろう?」そんな声にお答え
するべく、今年度のBeatingでは古今東西学習プロジェクトの"いま"を、みなさ
んにお届けしていきます。
前回のBeating特集記事ではKaleidoscopeを紹介し、ヨーロッパの最新の動向
をレポートしました。そして今回は、学習プロジェクト大国アメリカの最新の
プロジェクトを取り巻く環境を紹介していきたいと思います。
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第9回:学習科学の礎を築く〜『LearnLab』
プロジェクト名:LearnLab
国・発足年 :ピッツバーグ、アメリカ合衆国・2004年
代表者 :ケン・コーディンガー他
所属 :カーネギーメロン大学、ピッツバーグ大学
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■アメリカがすごいことになってるらしい?
ノーベル賞受賞者の半数近くを占めるという学術大国、アメリカ合衆国。学習
プロジェクトを取り巻く環境も先進的です。NSF(National Science Foundation)
と呼ばれる全米科学財団(日本における日本学術振興会と似た役割を担う機関
です)が、なんと2004年からの3年間で、学習科学分野に対し、43億円(!)
もの資金を投入すると発表したのです。これを受けて、アメリカでは大きな
大学間の連携を実現した、巨大な規模の学習プロジェクトが走り出しています。
今月のBeatingではその中のひとつ、LearnLabを取り上げて、その概要を紹
介したいと思います。
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■とにかく、規模がすごい
LearnLabは、カーネギーメロン大学とピッツバーグ大学との協同プロジェクト
であり、2004年からの5年間でおよそ1600万ドル、日本円にして約18億5600万円
の資金を獲得しています。研究者は中心的なメンバーだけで30人を超え、プロ
ジェクトに関係する研究者が32人、外部委員会として11人,ポストドクターが
15人、大学院生が31人。もはや、ひとつの学部といっても過言ではありません。
もともと計算機科学や人工知能に強かったカーネギーメロン大学と、かたや
ピッツバーグ学派とも称される認知科学の一大拠点、ピッツバーグ大学ですか
ら、研究者の質も粒揃いです。
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■学習科学の礎を築く!
LearnLabの問いはシンプルです。日々研究室で生み出される新しい知見を、現
実の教室へと持ち込めるようにすること。そのためには、マクロな視点で「学
習」の一般的な分類を行い、ミクロな視点でその分類を実現している実際の教
室での行動や思考を詳細に記述していかなければなりません。つまり、彼らは
学習の礎(いしずえ)に関わるデータ作りを行うのです。
そこで、LearnLabはそのための環境、研究方法を生み出すために、必要な技術、
データ、理論、フィールド、そして研究者を集積させていくべきであると説き
ます。しかも、分野は数学、物理、科学、言語と多岐に渡っています。どれだ
け大規模な研究プロジェクトなのか、想像するのが難しいかもしれません。
しかし今後その成果が出れば、それが意味するのは、真の意味での学習科学の
礎になるもの、ということができるでしょう。
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■LearnLabという実践共同体?
実践共同体(過去記事:http://www.beatiii.jp/beating/015.html)や協調学
習の理論は、日本でもすでに認知されてきていますが、その理論が実際の学習
や研究の場へと適用されているかといえば、十分とはいえないでしょう。
LearnLabがどのような実践共同体を作り上げ、どのような業績を残していくの
か、今後もLearnLabの動向から目が離せません。
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●参考URL
LearnLab公式ホームページ
http://www.learnlab.org/
(特集記事協力:
三宅正樹/東京大学 大学院 学際情報学府 修士1年
平野智紀/東京大学 大学院 学際情報学府 修士1年)
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今号での『LearnLab』の紹介、お分かりいただけましたでしょうか。
Beatingで知ってもっと学びたくなった、という方のために参考図書も充実さ
せていく予定です。どうぞご期待ください。
では、「5分でわかる学習プロジェクト講座」次号もどうぞお楽しみに!
ご意見・ご感想もお待ちしております。
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■2. 【お知らせその1】公開研究会「BEAT Seminar」2006年度第8回:
〜1/13(土)開催!
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2007年1月の公開研究会のテーマは、2006年9月に皆さまより募集した要望演題
を採択しております!その節は、たくさんの応募、ありがとうございました。
アメリカでは社会現象ともなっている子どものネットコミュニティ参加。日本
では、どのような状況なのでしょうか。その現状、ネットコミュニティに潜む
問題、さらにはその可能性について、考えていきたいと思います。
皆さまのご参加をお待ちしております。
—————————【2006年度 第8回 公開研究会 概要】————————
■テーマ
「子どもとネットコミュニティ」
■日時
2007年1月13日(土曜日)
午後2時より午後5時まで(午後1時半開場)
■場所
東京大学 本郷キャンパス 工学部2号館北棟9階 92B教室
http://www.beatiii.jp/seminar/seminar-map28.pdf
■定員
70名〜90名
(最近、BEATの公開研究会は〆切前に募集停止になることが多くなっています。
お早めにお申し込みください。キャンセルの場合は、お手数でもsato@beatiii.jp
までメールをいただければ幸いです。一人でも多くの方に ご参加いただくため、
ご協力をよろしくお願いいたします。)
■参加方法
参加希望の方は、BEAT Webサイト
http://www.beatiii.jp/seminar/ にて、ご登録をお願いいたします。
■参加費
無料
■プログラム詳細
●企画趣旨説明
山内祐平(東京大学)
●プレゼンテーション1
「デジタルメディア上のコミュニケーションについて」
東京経済大学 川浦康至先生
●プレゼンテーション2
「魔法のiらんど」事例紹介
株式会社魔法のiらんど 執行役員 三野正巳様
●プレゼンテーション3
「トイスタ」事例紹介
株式会社ローハイド UIアーキテクチャー 井上哲也様
●グループディスカッション
●パネルディスカッション
登壇者3名
コーディネータ 山内祐平(東京大学)
※終了後、懇親会を開催します。カジュアルな会で、発表者と参加者が交流
できるものですので、ぜひご参加ください。(参加費無料)
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■3. 【お知らせその2】2006年度第7回公開研究会「BEAT Seminar」
Webサイトのご案内
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12月のBEAT公開研究会「健康とICT 〜Web2.0で健康に?!〜」は、大変盛況で
した。みなさまのご参加ありがとうございました。
その内容を BEAT Webサイトに本日公開いたしました。当日出席出来なかった
方、内容を振り返りたい方など、どうぞご覧下さい。
第7回:「健康とICT 〜Web2.0で健康に?!〜」:
http://www.beatiii.jp/seminar/027.html
これからもさまざまなかたちで、進捗状況や成果の報告をしていきますので、
みなさんどうぞご期待ください。
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■4. 編集後記
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今年、我が家のフィギュアたち、調合金や恐竜のぬいぐるみに至るまで背中を
のけ反らされて少しかわいそうでした。子ども曰く「みんな揃ってイナバウア
ー!」だそうです。その他、品格、エロカッコイイ(エロカワイイ) 、格差社会、
ハンカチ王子等等。今年も色々な流行語が出ましたね。皆さんにとってはどの
言葉が思い出深いでしょうか?
今年も残すところあと6日。私の場合、やり残したことが多くて、まだまだ振り
返るまでにはいきませんが、来年3月のBEAT成果報告会の頃にはBeatingも含め、
じっくりリフレクションしたいと思います。
それでは、皆さま良いお年をお迎え下さい。
年明けのBeatingもお楽しみに。
「Beating」編集担当
佐藤 朝美
satomo@beatiii.jp
-------次回発行は1月第4週頃の予定です。
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「Beating」編集担当
佐藤 朝美(東京大学大学院 学際情報学府 山内祐平研究室 修士課程2年)
satomo@beatiii.jp
□「BEAT」公式Webサイト
http://www.beatiii.jp/
□発行
東京大学大学院 情報学環 ベネッセ先端教育技術学講座「BEAT」
Copyright(c) 2006. Interfaculty Initiative in information Studies,
The University of Tokyo. All Rights Reserved.
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